Kinotayo 17e festival du cinéma japonais contemporain

味園ユニバース

© 2015 “Misono Universe” Film Partners

出演: 渋谷すばる、二階堂ふみ、鈴木紗理奈、川原克己、松岡依都美、宇野祥平、松澤匠、野口貴史、康すおん、赤犬
製作: 2015 | 本編: 103分 | ジャンル: ドラマ | 日本語音声・フランス語字幕

作品概要

『苦役列車』『もらとりあむタマ子』の山下敦弘監督が大阪を舞台に贈るソウルフルな人間ドラマ。「関ジャニ∞」の渋谷すばるが記憶喪失で歌うこと以外何も覚えていないぼくとつとした主人公を演じつつも、歌唱シーンでは圧巻の歌声を披露する。共演には『ヒミズ』『ほとりの朔子』の若手実力派女優の二階堂ふみ。

バンド「赤犬」のライブが行われていた大阪の公演に、ふらふらと現れた傷だらけの若い男。男は突如マイクを奪って歌い出した。会場は騒然とするも、魂からほとばしるような男の歌声に観客は圧倒され、「赤犬」のマネージャー・カスミも心を奪われる。しかし、男は記憶喪失で自分のことは何も覚えていなかった。カスミは男を「ポチ男」と名付け、自分のスタジオで働かせることに。働き者で無口だが心優しいポチ男は、やがて赤犬のボーカルに迎えられることになったが、ポチ男の脳裏に忘れていた過去がフラッシュバックし始める。

山下敦弘

1976年愛知県出身。高校在学中より自主映画制作を始め、1995年大阪芸術大学映像学科に入学、熊切和嘉監督と出会い『鬼畜大宴会』(1997)にスタッフとして参加。初長編『どんてん生活』(1999)で、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭オフシアター部門・グランプリを受賞。そのオフビート感の滲む作風でアキ・カウリスマキ、ジム・ジャームッシュにもなぞらえられ、その後も長編2作目の『ばかのハコ船』(2002)、女子高生バンドの青春を描いた『リンダ リンダ リンダ』(2005)、国内で数々の賞に輝いた『天然コケッコー』(2007)や『マイ・バック・ページ』(2011)などで高い評価を得ている。

KINOTAYO映画祭での上映は、2007年度『松ヶ根乱射事件』(2007)と、2013年度キャノン最優秀撮影賞を受賞した『苦役列車』(2012)、そして前回映画祭の『もらとりあむタマ子』に続き4作目となる。